孔子の生誕2572周年祝う 長崎、内容一新にぎわう

2年ぶりの孔子祭で龍踊りを楽しむ観客ら=長崎市、長崎孔子廟

 中国古代の思想家で儒教の祖、孔子の生誕2572周年を祝う「孔子祭」が23日、長崎市大浦町の長崎孔子廟(びょう)で開かれ、県内外の客でにぎわった。新型コロナウイルスの影響で2年ぶりの開催。これまで清の時代の式典を再現してきたが、今年から市民に親しみやすい内容に一新した。
 孔子は紀元前551年8月(陰暦)に生まれたとされる。長崎孔子廟では毎年9月最後の土曜に、豚や牛などいけにえをささげる祭事「釈奠(せきてん)」を執り行ってきたが、今年は密を避けるため中止。中国の文化や孔子をより身近に知ってもらうため、孔子の生涯を描いたオリジナル劇の上演や合格祈願、抽せん会など「堅苦しくない」プログラムを用意した。
 オープニングの龍踊りで「もってこーい」という掛け声が上がったり、オリジナル劇で拍手が湧いたりした。一時会場内が200人に達し、入場制限もかかった。劇を見に来た同市のパート、山﨑尚子さん(52)は「長崎にいても孔子の生涯については知らなかった。動きで見ると分かりやすい」と話した。
 孔子祭の様子は動画投稿サイトユーチューブの「ぐぁんちゃんねる」で配信されている。

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