五島の健康寿命 延伸へ 森永乳業や県など5者が連携協定

健康寿命延伸へ包括連携協定を交わした関係者=県庁

 長崎県の五島市民の健康寿命延伸に寄与しようと五島市、森永乳業、県公立大学法人(県立大)、長崎新聞社、県の5者が8日、包括的な連携協定を締結した。
 市内の成人を対象に健康課題の背景にある生活習慣などを調査分析し、小中学生らの食育セミナーや料理教室などにも取り組む。産学官が連携し健康寿命延伸に関する実践モデルの構築は県内で初めて。
 今後、県立大や森永乳業などは、五島市の成人(20~74歳)男女300人を対象に身体活動、睡眠、食事、便通の調査、身体測定、血液検査などを実施。腸内環境の大切さなどを伝える食育セミナーや健康レシピコンテスト、健康講座なども展開する。長崎新聞社はきめ細かい情報を発信し、県は側面的に支援しながら健康長寿日本一の県づくりに向けて実践モデルを県全域に広げる。
 県庁であった締結式には野口市太郎五島市長、大川禎一郎森永乳業副社長、稲永忍県公立大学法人理事長、徳永英彦長崎新聞社長、中村法道知事が出席。野口市長は「五島市の男性の健康寿命は県内で最下位。脳や心臓の血管障害で亡くなる方も非常に多い。市民の命と健康を守るのが最大の課題」、大川副社長は「蓄積してきた健康・栄養に関する知見を生かし、市民の健康課題の解決、県民や健康づくりに少しでも役立ちたい」とあいさつした。


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