エンゼルスがシンダーガード獲得へ 1年2100万ドルとの報道

「ESPN」のジェフ・パッサン記者によると、エンゼルスはメッツからFAとなっていた先発右腕ノア・シンダーガードと1年2100万ドルで合意したようだ。シンダーガードはメッツからクオリファイング・オファーを提示されていたが、同オファー(1840万ドル)を上回る金額でエンゼルスに加わることになった。トミー・ジョン手術により2020年シーズンを全休し、今季もわずか2試合、2イニングしか投げていないが、完全復活を遂げればエンゼルスに待望の「エース」が誕生することになりそうだ。

現在29歳のシンダーガードは、2015年にメッツでメジャーデビューを果たし、9勝7敗、防御率3.24を記録して新人王投票4位にランクイン。2016年は14勝9敗、防御率2.60、218奪三振の好成績を残し、自身初のオールスター・ゲーム選出を果たした。2017年は広背筋の故障で長期離脱したが、2018年は13勝4敗、防御率3.03と復活。ところが、自己最多の197回2/3を投げた2019年は10勝8敗、防御率4.28と成績を落とした。

トミー・ジョン手術により昨季を全休し、今季はリハビリに時間がかかったものの、9月下旬に戦列復帰。2試合に先発して2イニングを投げ、0勝1敗、防御率9.00という成績だった。今季は試運転のような登板だったため、実際にどこまで状態が回復しているかは未知数。エンゼルスの補強資金は、年俸総額を今季と同レベルと仮定すれば5000万ドル前後だが、その半分近くをシンダーガードに投じることになる。シンダーガードが期待に応えられないようであれば、来季も下位低迷は免れないだろう。

なお、シンダーガードはメッツからクオリファイング・オファーを提示されているため、他球団移籍によってドラフト指名権の補償と喪失が発生する。メッツは戦力均衡ラウンドBのあと(=3巡目の前)に補償指名権を獲得し、エンゼルスは2番目に高い順位の指名権と国際ボーナスプール50万ドルを失う見込みだ。

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