鈴木誠也の30日間の交渉期間が開始へ ロックアウトなら一時凍結

広島東洋カープからポスティング制度を利用してメジャー移籍を目指している鈴木誠也のメジャー球団との交渉期間がいよいよスタートする。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者によると、鈴木は現地時間11月22日の午前中に正式にポスティング公示され、メジャー球団との交渉が解禁されるという。交渉期間は30日間で、交渉期限は現地時間12月22日午後5時(日本時間12月23日午前7時)。ただし、労使交渉がまとまらずにロックアウトとなった場合、交渉期間の日数カウントも一時凍結される。

現在27歳の鈴木は、今季131試合に出場して打率.319、38本塁打、88打点、9盗塁、出塁率.436、長打率.644、OPS1.079の好成績をマーク。日本プロ野球での通算9シーズンで打率.315、182本塁打を記録し、オールスター・ゲームに5度選ばれた。また、2017年のワールド・ベースボール・クラシック、2019年のプレミア12、2020年の東京五輪(開催は2021年)では日本代表に名を連ね、このうちプレミア12ではMVPに選出されている。

メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシ記者によると、レンジャーズやメッツが鈴木の獲得に興味を示しているようだ。レンジャーズはダルビッシュ有の獲得に代表されるように日本市場に熱心な球団の1つであり、今季は右打者の本塁打数がリーグ最少だったため、「右打ちの強打者」という補強ポイントにも合致する。メッツは新GMのビリー・エプラーに井川慶、田中将大、大谷翔平の獲得に関わった実績があり、FAとなったマイケル・コンフォートの後釜として鈴木に興味を持っているとみられる。

日米間の協定により、広島は鈴木の契約総額に応じて譲渡金を得る。契約総額の最初の2500万ドルの20%、次の2500万ドルの17.5%、5000万ドルを超えた部分の15%を合計した金額が広島に支払われる。たとえば、鈴木が4年6000万ドルで契約した場合、2500万ドルの20%+2500万ドルの17.5%+1000万ドルの15%=1087万5000ドルとなる。

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