27日に神奈川県平塚市のレモンガススタジアム平塚で行われたサッカーJ1湘南ベルマーレの今季ホーム最終戦で、23日に急性うっ血性心不全のため23歳で亡くなったオリベイラ選手の献花台が設置された。試合前にはサポーターらが長い列をつくり、別れを惜しんだ。
世代別のブラジル代表の経験もある同選手は2019年7月に九州リーグのアマチュアクラブに加入し、20年10月からベルマーレでプレーした。「日本で成功したい」と志は高く、将来を嘱望されていた。
突然の訃報に「信じられない」「夢かと思った」とファンも言葉を失った。茅ケ崎市の50代男性は「これから成長していく選手だった。日本で頑張ってくれて、それだけJリーグのことを思ってくれていた」。平塚市の40代女性は「とても残念だけれど、ありがとうと伝えた」と悼んだ。
予期せぬ悲劇にチームも衝撃が走った。和気あいあいと接する陽気な姿が脳裏に焼き付いているという主将の岡本拓也選手。身近な仲間の死については「健康な体でサッカーができて、プロとしてお金をもらいながらできるのは当たり前ではないとあらためて実感した。一瞬、一瞬を大切に生きていきたい」。
試合は0-1で徳島ヴォルティスに敗れ、J1残留争いは12月4日の最終節に持ち越された。西東京市から訪れた20代男性が「天国にいるオリベイラに胸の張れる試合をしてほしい」と語るように、チーム一丸で亡き友のためにも成し遂げる。