エンゼルスがイグレシアスと4年5800万ドルで合意 カッブは流出決定

メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシ記者によると、エンゼルスは自軍からFAとなった救援右腕ライセル・イグレシアスと4年5800万ドルで再契約に合意したようだ。エンゼルスはイグレシアスにクオリファイング・オファーを拒否されたあとも再契約に向けた交渉を継続していることが報じられていたが、守護神の引き留めに成功した。なお、イグレシアス同様に再契約の可能性があるとみられていた先発右腕アレックス・カッブはジャイアンツ移籍が決定。ジャイアンツがカッブとの2年契約を正式発表した。

現在31歳のイグレシアスはエンゼルス加入1年目の今季、安定感を欠いたブルペンのなかで孤軍奮闘し、65試合に登板して70イニングを投げ、7勝5敗34セーブ、防御率2.57、103奪三振の好成績をマーク。7月には月間最優秀リリーバーに選出され、シーズン終了後の「オールMLB」の投票では救援投手部門でセカンドチームに名を連ねた。シーズン終了後にFAとなり、ブルペンの補強を目指すフィリーズなどとの争奪戦も予想されたが、エンゼルスは無事に守護神を引き留めることができた。

現在34歳のカッブはイグレシアス同様に今季からエンゼルスに加入し、18試合に先発して93回1/3を投げ、8勝3敗、防御率3.76、98奪三振を記録。故障もあってフルシーズン活躍することはできなかったが、健康時には先発ローテーションの一角として安定した活躍を見せた。ジャイアンツとの契約規模は2年2000万ドル+球団オプション1年(1000万ドル)と報じられており、エンゼルスにとっては予算オーバーだったのかもしれない。

エンゼルスは来季のペイロールが今季と同規模と仮定した場合、今オフの補強に使える予算は最大6000万ドル程度だった。ノア・シンダーガードを1年2100万ドル、アーロン・ループを2年1700万ドル、マイケル・ロレンゼンを1年675万ドルで獲得し、イグレシアスの4年5800万ドルを加えると、アート・モレノ・オーナーがペイロールの増額を許可しない限り、優秀な先発投手を獲得できるような予算は残されていない。あとは控え野手やリリーフ投手を中心に戦力の頭数を揃えて補強終了となる可能性もありそうだ。

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