押し入れに男性遺体 義理の息子は先月自殺か 死体遺棄容疑で捜査 諫早

遺体が見つかったマンション=1日午後4時9分、諫早市栗面町

 1日午前11時半ごろ、長崎県諫早市栗面町のマンションの部屋の押し入れから、青色のビニールシートに巻かれた男性の遺体が見つかった。無職男性(63)と、義理の息子のアルバイト従業員の部屋。義父は行方不明となっており、息子は先月、部屋で死亡していた。県警は息子が義父の遺体を遺棄した可能性もあるとみて、身元の特定を進めるとともに死体遺棄容疑で調べている。
 県警捜査1課によると、11月2日、義父が治療に通う病院に来なかったことから知人が諫早署に連絡。息子は行方不明者届を同署に提出し、「10月30日朝に見たのが最後で、仕事から帰って来たらいなかった」との旨を話していたという。
 署員が11月24日午前、手掛かりがないか確認するため息子に電話し、夕方に自宅で会う約束をした。自宅を訪ねると玄関は施錠されており、中に入ると息子=当時(43)=の遺体が見つかった。遺書はなかったが、県警は自殺の可能性が高いとみている。
 1日に県警があらためて自宅を調べたところ、押し入れから腐敗した遺体を発見した。襖(ふすま)の外側が壁に見えるような細工がされており、押し入れが隠された状態だった。
 部屋では鑑識作業が進められた。マンションの70代男性は「まさかこんなことがあるとは」と驚いた様子で語った。


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