「ほこりと一緒にコロナも」小田原城ですす払い

すす払いが行われた小田原城天守閣=小田原市城内

 今年1年でたまった汚れなどを落とす「すす払い」が小田原城で行われた。師走の風物詩で、新型コロナウイルスの厄も払い落として新たな1年を迎える準備をした。

 かつて江戸城で師走にすす払いをしたことから毎年、年の瀬を前に行っている。今年は城内から切り出した約5メートルのメダケを使って市職員4人が天守閣や常盤木門にたまったほこりを払い落とした。

 小田原城はコロナの感染拡大で1月から3月まで休館するなど観光客の激減に苦しんだ1年だった。4月から11月まで天守閣の来場者は22万人でコロナ以前と比べるとほぼ半減。市担当者は「ほこりと一緒にコロナも払いたい。桜が咲くころにはコロナも収束して多くの観光客に戻ってきてほしい」と願った。

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