廃棄された山積みの三浦大根 3年続く安値に農家悲鳴「捨てるしかない」

堆肥棟の前に高く積まれた廃棄大根の山=13日、三浦バイオマスセンター

 低価格に苦しむ農家から運び込まれた大根が、廃棄野菜で肥料をつくる三浦バイオマスセンター(同市南下浦町毘沙門)で山のように積まれ、処理作業に追われている。

 同センターによると、11月に搬入された作物は365トン。12月に入るとさらに増え、同月の過去最多(964トン)となった昨年に迫る勢いという。

 13日も収穫した大根を積んだ軽トラックが次々と廃棄していた。仮置き場に収容しきれず、別の場所にも高く積まれている。運び込んだ農家の男性(43)は「これで3年連続の安値で、捨てるしかない。このままでは経営が続かず、廃業する農家も増えるだろう」と嘆いた。

 センターの最大処理能力は1日当たり50トン。この日は今年最多の71トンが運び込まれた。加藤重雄専務は「職員が残業しても追い付かない」と困惑する。

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