“長崎のうんまい魚”ずらり 「グラバー図譜」卓上カレンダー販売 長崎大

正確に描写された魚図と標本写真、解説文が付くグラバー図譜カレンダー

 長崎大は、長崎ゆかりの魚類図鑑「グラバー図譜」(通称)に掲載された魚図を用いた卓上カレンダー「グラバー図譜カレンダー2022~長崎のうんまい魚めぐり」を作製し、販売している。
 グラバー図譜は英国人貿易商トーマス・グラバーの息子で水産学者、倉場富三郎が編さん。明治末から昭和初期にかけて雇われた5人の画家が長崎に水揚げされた魚を形態や色彩など正確に描写した。
 カレンダーは、図譜の中からストーリー性がある魚など13図を選択。同じ魚を採集して撮影した超高精細な標本写真と山口敦子教授(水産学部)の解説文を添えた。1月はヒメジを紹介。20センチほどの小さな魚で長崎ではベニサシと呼ばれる。「素揚げされてもなお美しい朱色のベニサシは華やかで、ヒゲは長寿を意味する縁起の良い食べ物として、お正月にふさわしい一品」
 山口教授は「魚食普及の一端を担いたい。海の環境を維持し、この魚たちが100年後にも食卓を彩っていてほしい。そんな思いで作成した」と語る。A5判、1200円。切り離すと、はがきになる。長崎大生協、石丸文行堂などで販売している。


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