【12日】長崎県内14市町で84人コロナ感染 島原の飲食店クラスター

左から12日発表の市町別感染者数、新型コロナウイルス感染者の入院状況(11日午後7時現在)

 長崎県などは12日、県内11市3町で計84人の新型コロナウイルス感染者を確認したと発表した。1日当たり80人を超えるのは昨年8月21日以来144日ぶり。島原市内の飲食店では14人のクラスター(感染者集団)が発生した。
 県は同市のクラスターについて、利用者を特定できているとして店名非公表とした。6日に来店した客48人と従業員3人を検査。11日までに客11人と従業員3人が陽性と判明した。市によると、うち2人は市建設部の30代男性と市総務部の20代男性。ほかの37人は陰性だった。
 長崎市の新規感染者14人中4人が市職員。市教委によると、このうち会計年度任用職員2人(30代と20代の男性)がそれぞれ勤務する市立中2校は12日、臨時休校とした。10日まで冬休み中で生徒とは接触していない。両校関係者ら二十数人ずつが接触者などとして検査を受けている。
 佐世保市は32人で、海上自衛隊佐世保地区所在部隊勤務の30代男性自衛官や米海軍佐世保基地従業員の30代女性と50代男性らが含まれる。東彼東彼杵町の40代女性会社員も陽性となったが、県外で検査したため県内事例に含まれない。
 県内感染者84人のうち50人が感染経路不明。現在、全6段階で示す県内の感染段階はレベル1(注意報)で、県によると、病床使用率は9.8%。レベルを引き上げる目安の20%には至ってないが、県は感染者数の急増を踏まえ、感染拡大地域との往来自粛や無料検査の受検、感染防止策の徹底を呼び掛けている。
 県は10日時点のワクチン接種状況も公表。1回目は80.1%、2回目は78.8%。3回目は1万1352人が終えた。


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