水中での秘密のキス パレスチナとイスラエル 民族対立を越えた恋 「クレッシェンド」本編映像

1月28日から劇場公開される、実在の管弦楽団の実話から生まれた映画「クレッシェンド 音楽の架け橋」から、本編映像が公開された。

公開された本編映像は、和平コンサートが開催される前日のシーン。楽団員たちが合宿最後の夜を楽しむなか、プールサイドには深刻な顔つきをした2人の若者がいる。プールサイドで「君らは敵だ…」と嘆くのは、パレスチナ出身の青年オマル。オマルの言葉を聞くシーラは、敵対する民族であるイスラエルの出身だった。本来なら知り合うはずはなかったが、和平オーケストラの合宿で運命的な出会いを果たした2人。しかし2人は、和平コンサート後には離ればなれになってしまうのが宿命だった。そんな事情を背景に、2人は水中で秘密のキスを交わす。

パレスチナとイスラエル。民族間の対立を越えた若者2人の愛の行方も描いた本作。本作の監督であるドロール・ザハヴィは、「これは若者2人のシンプルなラブストーリーでもあります。世界を敵に回しても、ただ愛する権利を得るため、そして一緒にいるために大きな犠牲を払う、まるでロミオとジュリエットのような2人を描いています」と語っている。

「クレッシェンド 音楽の架け橋」は、紛争の続くパレスチナとイスラエルで結成された、音楽家を夢見る若者たちのオーケストラの物語。和平コンサートを目前に控えた21日間の合宿で、若者たちは激しく憎しみをぶつけ合う。モデルとなった「ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団」は、中東の障壁を打ち破ろうと1999年に設立され、現在も世界中でツアーを行うなど活動を続けている。監督をイスラエル・テルアビブ出身のドロール・ザハヴィが務め、「ありがとう、トニ・エルドマン」のペーター・シモニシェックが、若者たちを導くマエストロを演じている。

【作品情報】
クレッシェンド 音楽の架け橋
2022年1月28日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
配給:松竹
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