長崎県知事選 あす告示 コロナ禍、各陣営は臨戦態勢 SNSなどで情報発信

立候補予定者の動画を撮影するスタッフ=長崎市内(写真は一部加工しています)

 3日告示の知事選に向け、立候補予定者の各陣営は臨戦態勢を整えつつある。新型コロナウイルスの感染拡大で大勢の有権者との接触が難しく、会員制交流サイト(SNS)などを使った情報発信に力を入れている。
 1日、現職中村法道氏(71)の選挙対策会議が長崎市内で開かれたが、本人の姿はなかった。代わりに会場の壁に張られた紙にはこう書かれていた。「知事としてコロナ対策を優先すべきとの判断で、皆様のもとに直接伺(うかが)えず申し訳ない気持ちで一杯です」。今回、中村氏は職務代理者を置かない。“本人不在”を補うためSNSにも力を入れる。3期12年の実績などを掲載し、今後は若者との対談も発信する。
 「『大石けんごTV』の始まりです」-。医師の大石賢吾氏(39)が1月27日に開設したユーチューブチャンネル。元高校ラガーマンとしてラグビージャージーで登場し、スタッフと軽快にトーク。政策面に加えて親しみやすさも感じてもらえるような話題を毎晩配信している。「新人なので顔と名前を知ってもらうのが何より大事」と選対幹部。SNSと街頭活動の「ハイブリッド型」(同幹部)で挑む構えだ。
 会社社長の宮沢由彦氏(54)の事務所入り口にはノートが置かれ、万一、スタッフに感染者が出た場合に備え、来訪者の氏名や連絡先を記入してもらっている。SNSでは政策のほか、石木ダム建設事業に反対する住民らの声を発信。若者や子育て中の母親らともオンラインで意見交換を続ける。
 市民団体代表の寺田浩彦氏(60)と元大学助手の田中隆治氏(78)も準備を進めている。


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