ドローン操縦 北松農高12人に認定証 県内高校初、スクールで修了式

技術認定証を受けたドローン講座の受講生ら=平戸市、北松農業高

 長崎県立北松農業高(平戸市田平町、田上和利校長)が同市の市民団体、田平まちづくり協議会(松瀬郡一郎会長)などと連携して実施した課外活動「北農ドローンスクール」の修了式がこのほど、同校であり、12人に技術認定証を交付した。
 同協議会は2018年度から同校で操縦の体験授業を年1、2回実施。ドローン講座は20年度に始め、21年度から国土交通省の認定証を交付できる認定講座となった。県内の高校では初めて。
 講座は昨年5月に始まり原則週1回で通算22回。講師資格を持つ同協議会の前田洋志事務局長、吉田祐也集落支援員、同校教員2人の計4人が指導に当たった。操縦技術や航空法をはじめドローンに関する法律など、安全に飛ばして空撮をする基本を伝授。学科、実技試験も同校で2学期中に実施。実技試験は前田事務局長が試験官も務め、安定した飛行、課題通りに機体を操縦する技術があるかをチェックし、全員が1回の試験で合格を果たした。
 式では田上校長が「将来、仕事を起こすことも考えられる。1年間の成果を今後に生かしてほしい」とあいさつ。松瀬会長が「身に付けた技術で人生設計をしてはどうか。将来は後輩に教えに来てほしい。地域のため、という言葉を胸に活躍して」と呼び掛けた。

ドローンの実技試験に臨む生徒(左)と試験官を務めた前田事務局長=平戸市、北松農業高

 講師を代表して前田事務局長が12人に修了証を伝達。最後に「認定証はドローン操縦技術を認定したもの。認定証があっても自由にフライトできるわけではない」と指摘。飛行が禁止されている空域があり、申請手続きが必要な飛行があることなど、これまでの講義内容を復習するように法令順守を再度強く求めた。
 国交省認定講座になる前から2年続けて受講した同校生物生産科2年の髙井優希さん(17)は「(本年度の講座で)より深く学べた。肥料散布ができるようになるため、3年生でも受講したい」と意欲を語った。


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