「高校生平和大使」募集 全国から30人 「自覚と責任、発信力ある人」

 長崎、広島両市の市民団体「高校生平和大使派遣委員会」は23日、8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部で核兵器廃絶などを求める署名を提出し、平和を訴える高校生約30人を全国から募集すると発表した。今年で25代目。県内からは5~8人程度選出する予定。締め切りは3月末。
 派遣委の平野伸人共同代表(75)はロシアのウクライナ侵攻に触れ、平和大使が「社会的な平和意識の土壌を創る役割を持っている」と強調。25代の節目に「自覚と責任、発信力のある人に応募してほしい」と話した。
 渡航は8月20~27日。国連軍縮局でスピーチなどを予定している。2020年から新型コロナウイルスの影響で渡航を見合わせており、今回もウクライナ情勢と新型コロナの状況を踏まえて判断する。今夏の核兵器禁止条約の第1回締約国会議と、核拡散防止条約(NPT)再検討会議への派遣も視野に検討している。
 選考会は16都道府県で実施。県内では4月10日に長崎市、同24日に佐世保市で開き、小論文や面接で選ぶ。申し込みは氏名、学校名、学年、住所、電話番号を明記し、〒850-0057、長崎市大黒町4の16、平和活動支援センターの「高校生平和大使募集係」に郵送する。
 平和大使はインドとパキスタンの核実験を機に、1998年に長崎で発足した。2018年から5年連続でノーベル平和賞に推薦されている。


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