大村市の給付型奨学金 スポーツ、文化芸術も支援 本年度から募集

 長崎県大村市は本年度から、返済の義務がない給付型の奨学金「∞MURAミライno(オオムラミライノ)奨学金」の募集を始める。学業のほか、県内自治体で初めてスポーツ、文化芸術分野での成績優秀者や海外留学も対象としており、幅広い分野で活躍する子どもたちの大学進学を支援する。
 同市では2012年度に学業の成績優秀者を対象とした給付型奨学金制度を創設。ただ、大学入学共通テストの結果による成績要件と家庭の所得による経済要件の「二つを満たすのはハードルが高かった」(大村市教委)ことから、これまでに採用されたのは2人にとどまっていた。
 新たな制度では経済要件を大きく緩和し対象を拡大。成績要件にはスポーツや文化芸術分野での全国大会以上で入賞といった内容を追加した。大学1~4年が対象で月額2万5千円を給付し、毎年再審査する。海外留学は大学院生も対象。2年以上の留学に年額最大150万円などを支援する。
 今月中にも市ホームページで募集要領を発表し、8月ごろに受け付けを開始する予定。定員は全体で5人。遠藤雅己教育長は「志の高い子どもを支援することで、大村から全国、そして世界の舞台で活躍する人材の育成につながれば」と話した。問い合わせは市教委教育総務課(電0957.53.4111)。


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