小児がん患者への寄付続け 韓国人女子プロゴルファー イ・ミニョン選手に長崎大病院が感謝状

長崎大病院に寄付を続け、河野学長(左)から感謝状と記念品を受け取ったイ選手=長崎大坂本キャンパス

 小児がん患者のために役立ててほしいと、2020年から長崎大学病院に寄付を続けてきた韓国人女子プロゴルファー、イ・ミニョン選手(30)に対し、同大が10日、感謝状を贈った。
 イ選手は15年に腎臓がんを患ったが、そこから第一線に復帰したがんサバイバー。オフシーズンは毎年1カ月ほど、長崎市琴海戸根町のオーシャンパレスゴルフクラブ&リゾートで練習する。河野茂長崎大学長が同クラブ会員である縁で、同病院への寄付が始まった。
 3年で総額300万円の寄付金は、小児病棟プレイルームでの玩具や本の購入、骨髄移植の際に必要な検査費用の補助、小児用ストレッチャーの買い替えなどに活用されている。
 病院関係者がイ選手に直接会って感謝の意を表すのは初めて。同市坂本1丁目の同大坂本キャンパスであった贈呈式で、河野学長がイ選手に感謝状と記念品を手渡した。
 森内浩幸同病院小児科長は「小児病棟は小児がんの子にとって生活の場、学びの場、遊びの場でもあるが、診療に直接関係のない備品は病院経費として計上しづらい。寄付のおかげで子どもの成長に役立つさまざまな物品を提供することができた」と礼を述べた。
 イ選手は「がん手術を経験して大きく人生観が変わり、ゴルフができる幸せを感じるようになった。復帰を目指すリハビリはつらかったが、小児がんの子どもたちにも諦めずに頑張ってと伝えたい」と話した。今後も同病院への寄付を続ける意向だ。


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