「生理の貧困」雲仙市、支援探る 役所トイレなどにナプキン 1日から無料配布

生理用品を包装する女性団体の会員=雲仙市役所

 長崎県雲仙市は経済的な理由で生理用品を十分に購入できない女性を支援するため、6月1日から市役所のトイレなどに生理用ナプキンを置き、無料配布する。来年3月末まで続け、アンケートで支援策を探る。
 昨年度、市と市内の婦人会連絡協議会や商工会女性部など7団体でつくる情報交換会で「生理の貧困」の実態把握と支援が必要との意見がまとまり、市が予算化。本庁舎と6カ所の総合支所の女性用と多目的トイレに設置し、実態把握のため、アンケートのQRコードや生活相談窓口の情報を記載した用紙で包装する。
 7団体の計26人が5月20日、本庁舎に集まり、ナプキン2200枚を包装した。同市母子寡婦福祉会の久米みつ子会長(68)は「生活が苦しく、生理用品の購入にお金を回せない母親や、親に相談できず我慢している子どもも多いはず」と実態把握の必要性を話した。同市の担当課は「アンケートで声をくみ取り、次の支援につなげていく」としている。


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