「アドレスは電話番号みたいなもの」 インターネットエクスプローラー誕生の1995年 サポート終了日に回顧  

みなさんは、パソコンでネットを見ようかなと思ったときに、どのアイコンをクリックしていますか? マイクロソフトのウェブ閲覧ソフト「インターネットエクスプローラー」のサポートが、16日、終了しました。

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インターネットエクスプローラーは、日本時間の16日、ウイルス対策などのサポートが終了しました。

インターネットエクスプローラーは、「ウィンドウズ95」とともに1995年に登場しました。

園児たち(1995年)
― パソコンはおもしろいですか?
「おもしろい」

― インターネットはおもしろい?
「おもしろいです」

こちらは、当時のRCCのニュース。広島市にある保育園が開いたホームページ開設のセレモニーです。

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保育園スタッフ(1995年)
「今の子どもたちは21世紀に生きていくということで、国際化・情報化の時代になろうかと思っています。今、テレビ・新聞でもよく言っていますように、もうインターネットとか、パソコンの時代というので、子どもたちにもそれに慣れさせておく必要があるのではないのかなと思っています」

地元の観光地紹介など、さまざまな情報を世界に発信できるツールとして、「インターネットが普及し始めている」ことを伝えていました。

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当時の記者
「こうしたホームページには、電話番号にあたるアドレスを入力すれば、世界中、どこからでも接続することができます」

その後、急速に広がったネット社会の中核にあったのが、インターネットエクスプローラーでした。家庭や企業などで広く使われ、一時は6割以上のシェアを誇りました。

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しかし、2008年にグーグルが「グーグルクローム」を発表すると、競争が激化します。さらに、高度化するセキュリティ対策やスマホなどに対応するため、マイクロソフトは、新たなブラウザー「エッジ」を開発しました。インターネットエクスプローラーは、発表から27年で、その役目を終えることになったのです。

― サポートが終了するということは、ウイルス感染などの危険性が高まるおそれがあるということです。インターネットを見るためのソフトを切り替える必要があるということになります。マイクロソフトは「エッジ」(青いまが玉みたいなマーク)。グーグルは「クローム」(赤・黄・緑の丸いマーク)です。

RCC

― 切り替えと言っても、エクスプローラーは長く使われたぶん、自治体や企業のシステムには「エクスプローラー」が広く浸透しています。広島市は、およそ9000台のパソコンを「エッジ」に切り替えました。福山市は、外部と接続できるパソコン400台は「エッジ」と「クローム」に。内部業務で使う4000台はエクスプローラーを使い続けるそうです。外部にアクセスすることができないため、攻撃されることはないということです。

― 全国では、切り替えが追いついてない自治体もあって、規模の大きな企業もたいへんなことに…。企業などへのサイバー攻撃も相次いでいるので、セキュリティー面でも切り替えが迫られています。

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