新型護衛艦「やはぎ」命名・進水式 三菱長崎造船所 もがみ型5番艦

進水を祝う護衛艦やはぎ=長崎市、三菱重工業長崎造船所

 海上自衛隊の新型多機能フリゲート艦(FFM)の命名・進水式が23日、長崎市飽の浦町の三菱重工業長崎造船所長崎工場であり、「やはぎ」と名付けられた。同造船所で建造され、4月に就役した「もがみ」型の5番艦。今後、各種装備を取り付ける艤装(ぎそう)工程などを経て、来年度に引き渡される。
 防衛省の中期防衛力整備計画では、2023年度まで毎年2隻ずつ計10隻の建造を予定。長崎造船所では、このうち6隻を受注。やはぎは、すでに引き渡したもがみと、昨年6、12月にそれぞれ進水した3番艦「のしろ」、4番艦「みくま」に続く4隻目となる。
 やはぎは長野、岐阜、愛知3県を流れる矢作川に由来。全長133メートル、幅16.3メートル、基準排水量3900トンで乗員は約90人。平時の警戒監視対応、有事の対潜水艦戦、対空戦、対水上戦に加え、従来は掃海艦艇が担っていた機雷の掃討・敷設機能も備える。装備や機能の集約により、従来護衛艦よりもコンパクト化と省人化を実現。建造費は、同造船所で建造中の6番艦と合わせて943億円。
 式には関係者約100人が出席。防衛省の岩本剛人政務官が艦艇の名前を読み上げ、綱を切断。風船や紙テープ、花火で華々しく進水を祝った。


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