長崎・田上市長 核禁会議で初日スピーチ NPT会議出席も表明

 長崎市の田上富久市長は17日記者会見し、オーストリア・ウィーンで開かれる核兵器禁止条約第1回締約国会議初日の21日に議場でスピーチすることが決まったと発表した。8月に米ニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議への出席も正式に明らかにした。
 締約国会議には18日から8日間の日程で出張する。非政府組織(NGO)平和首長会議の代表として広島市の松井一実市長と共に出席し、両被爆地の思いを訴える。日本と同様に米国の「核の傘」の下にありながらもオブザーバー参加するノルウェー軍縮特使や、批准国のタイ政府代表者との面会、「核兵器の非人道性に関する国際会議」への出席を計画している。
 田上市長は会見で、被爆者らの悲願である条約成立に尽力した各国に「感謝」を伝え、「核兵器廃絶への結束を参加国に呼びかけたい」と語った。日本政府のオブザーバー参加見送りについて「唯一の戦争被爆国としてリーダーシップを発揮する機会なので残念。(第1回会議後も)引き続き参加を要請していく」と述べた。
 NPT再検討会議では、8月5日(現地時間)のNGOセッションで演説する方向で調整しているという。3日に長崎を出発し7日に戻る予定。


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