栃木県にもコロナ第7波 夏休み目前、来店客や予約減少も…

開店前に仕込みを行う鈴木さん。自粛ムードの高まりを懸念している=15日午後、宇都宮市江野町

 新型コロナウイルスの感染急拡大に伴い、県内の飲食店やホテルが戦々恐々としている。県が警戒度を「レベル2」に引き上げた15日、事業者らは自粛ムードの高まりへの不安を口にした。予約の減少など既に影響が出始めている。県による行動制限はないものの、客足が伸びる夏休みシーズンを前に、事業者らは一日も早く「第7波」を脱することを願う。

 「7月に入ってから一気に暇になった」。宇都宮市中心部でビストロ「グランジュテ」を営む鈴木秀彦(すずきひでひこ)さん(41)は、仕込みをしながら苦笑いを浮かべた。

 3月のまん延防止等重点措置解除後、客足は徐々に戻り、6月は豊富な種類の自然派ワインを目当てに県内外の客でにぎわった。しかし7月に入ると一転、県内のコロナ感染者増に伴い、来店客や予約が減った。

 油や小麦など原材料費の高騰も痛手だ。おしぼりは業者からのレンタルを止め、自分で用意、洗濯して使い、1カ月数千円の経費削減にも苦心する。「企業努力で頑張るしかない」。

開店前に仕込みを行う鈴木さん。自粛ムードの高まりを懸念している=15日午後、宇都宮市江野町

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