「山あげ祭」関係者35人が陽性 新型コロナ、さらに増加見込み

 3年ぶりに有観客で開幕した「山あげ祭」=22日、栃木県那須烏山市

 那須烏山市で22〜24日に開かれた「山あげ祭」の実行委員会は27日、26日までに若衆など祭りの関係者25人が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性になったと発表した。抗原検査の簡易キットでの陽性も10人、発熱など体調不良者も12人確認し、今後も感染者は増える見込みという。延べ約500人の祭り関係者には、事前の体調チェックや開催中のマスク着用など感染防止対策の徹底を求めていた。

 実行委は25日、祭りの当番町から「関係者数人が体調不良になった」と連絡を受け、他の担い手の5町も含め関係者の聞き取りを行い、状況を把握した。祭りは3日間で約4万人の観客が訪れたといい、注意喚起のため状況を公表した。

 祭りは移動式の野外歌舞伎を、前夜祭も含め4日間で18回上演。桟敷席の設置など3年ぶりの有観客措置を取った。

 実行委の三森文徳(みもりふみのり)委員長は27日に市烏山庁舎で開いた記者会見で「有観客の判断は間違いではなかったが、観客がいることで想像以上に関係者の熱が高まり、対策が行き届かない面があったと思う」と述べた。

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