川棚のクアーズテック セラミック生産体制増強 国内全体で300人雇用増

生産体制を増強するクアーズテックの工場(中央)=川棚町百津郷(同社提供)

 産業用セラミック製造のクアーズテック(東京)は21日、世界的な半導体需要の高まりを受け、国内の生産体制を増強すると発表した。主に長崎県東彼川棚町や山形県の既存工場に設備投資する。2023年3月までに国内全体で約300人の雇用増を計画している。
 同社によると設備投資の規模は非公表。新設備は24年の稼働を目指す。
 川棚の工場では半導体製造用のセラミックを作っており、今回の投資で生産能力を拡充させる。同工場は旧東芝セラミックスが前身で1953年に操業。2014年に産業用セラミック製造の世界的大手、米クアーズテックの傘下となった。川棚の従業員数は約350人。
 ジョナサン・クアーズ社長は「日本の製造施設はアジアにおける当社の成長を促進し、半導体市場に高品質の材料を提供する上で重要な役割を果たしている。この投資で日本への長期的な取り組みを強化していく」としている。


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