BA・5対策宣言を検討へ 栃木県内1271人感染5人死亡 新型コロナ

県内の新型コロナウイルス感染者数

 栃木県と宇都宮市は1日、新たに計1271人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。30日~8月1日、60代~80歳以上の男女計5人が死亡した。医療体制への負荷が高まる中、福田富一(ふくだとみかず)知事は、週内に対策本部会議を開き、政府が新設した「BA・5対策強化宣言」の適用を検討する考えを明らかにした。

 病床使用率は31日時点で50.8%に上昇、重症者は7人にまで増えている。福田知事は1日、報道陣の取材に「県民にお願いすべきことは速やかにアナウンスしたい。有識者の意見を踏まえて決める」と述べた。

 対策強化宣言は都道府県が自主的な判断で発出でき、高齢者や基礎疾患のある人に対して混雑した場所などへの外出を控えるよう要請する。

 新規感染者は10歳未満~100歳以上の男女。40代以下で75%を占め、10代が205人、40代が204人、10歳未満が200人、30代が188人などと続く。

 クラスター(感染者集団)が2件発生し、佐野市内の高齢者施設で入所者5人、鹿沼市内の障害者施設で入所者12人が感染した。

 死者のうち60代女性は30日、死後に感染が判明した。80歳以上女性は自宅療養中に体調が悪化し、31日に搬送先の病院で亡くなった。30日、31日、8月1日にそれぞれ死亡した80歳以上男性、70代女性、60代男性はいずれも入院中だった。

 県内の累計感染者数は12万9005人、死者数は304人。入院者304人、宿泊療養者473人、自宅療養者(療養先調整中含む)2万1112人。

 【1日の市町別感染者数】宇都宮市428人、小山市118人、真岡市85人、足利市82人、佐野市79人、栃木市55人、鹿沼市53人、日光市48人、那須塩原市40人、下野市34人、さくら市、那須烏山市各30人、壬生町24人、上三川町、益子町各19人、大田原市18人、那須町、市貝町各12人、芳賀町11人、塩谷町10人、野木町8人、高根沢町7人、矢板市、茂木町各5人、那珂川町2人、県外等37人

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