反戦の願い込め“キッズゲルニカ” 長崎・爆心地公園そばに10点 ウクライナ避難民らの絵も

国内に住むウクライナの子どもたちの作品(左)など10点の作品が並ぶ=長崎市、下の川

 平和への願いを込めて子どもたちが描いた大型絵画を飾る「平和の祈りキッズゲルニカinながさき~国際子ども平和壁画展~」が6日、長崎市松山町の爆心地公園そばの下の川で始まった。31日まで。
 キッズゲルニカはピカソの反戦壁画「ゲルニカ」と同じ縦3.5メートル、横7.8メートルのキャンバスに、子どもたちが平和についての絵を描くプロジェクト。長崎親善人形の会「瓊子の会」(山下昭子会長)が毎年開き、16回目となる。
 今年は県内外の10点を展示。国内に住むウクライナ人の子どもたちが通う「東京ウクライナ日曜学校ドジェレリツェ」の作品は、ロシアの侵攻を受け避難してきた子どもを含む約30人で製作。中央にはウクライナの伝統的な美しい模様が描かれている。
 長崎市玉園町自治会の子どもたちは同町の聖福寺でキッズゲルニカに挑戦。「つなぐ」をテーマとし、長崎伝統のハタをモチーフに仕上げた。純心女子高美術部は長崎原爆で破壊された浦上天主堂や被爆マリア像などを描いた。
 山下会長は「(ウクライナ侵攻により)子どもたちはじかに映像を通して戦争を見た。平和の大切さを知り、切実な思いが表現されている」と話した。


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