「心からの祈りを」 浦上天主堂で早朝ミサ

原爆犠牲者に追悼の祈りをささげる信徒=長崎市本尾町、浦上天主堂

 長崎市本尾町の浦上天主堂では、午前6時から原爆で犠牲になった信徒を追悼するミサがあり、約250人が平和への祈りをささげた。
 浦上地区では信徒約8500人が犠牲になったとされ、天主堂も倒壊した。久志利津男主任司祭は「原爆で全てを失った人々の永遠の安息を祈る。心からの祈りをささげよう」と静かに語りかけた。
 同市家野町の森内照子さん(91)は14歳の時、同市三ツ山町で被爆。「『助けてくれ、助けてくれ』と叫び声が聞こえてきた」と当時を思い出し、「争いは許す心がないと、どうしても起きてしまう。お互い許し合うことが平和に向けた第一歩」と話し、戦争なき世界を祈った。

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