花柳大日翠さん 矢掛観光親善大使 町ゆかり「恩返しに頑張る」

山岡町長(前列右)から委嘱状を受け取り記念撮影に収まる花柳さん(同左)。後列右が母親の望月さん

 岡山県矢掛町は、町ゆかりで新進気鋭の日本舞踊家・花柳(はなやぎ)大日翠(おおひすい)(本名・黒住倫代)さん(38)=東京在住=に、町のPR役となる「矢掛観光親善大使」を委嘱した。同町小田出身で邦楽囃子(はやし)奏者の望月太津友(たつとも)(同・黒住行江)さん(71)を母に持ち、伝統芸能の第一線を走る花柳さんに、歴史ある観光地を抱える矢掛を宣伝してもらう。

 花柳さんは岡山市出身で東京芸術大卒。人間国宝の故花柳寿南海(としなみ)氏に師事し新春舞踊大会で2007年から3年連続入賞、20年の日本伝統文化振興財団賞など有力賞の受賞歴を持つ。一方で、岡山大、お茶の水女子大(東京)の教壇に立ち、普及・啓発にも力を入れる。

 委嘱式は12日、町役場(矢掛)であり、山岡敦町長が委嘱状と大使の名刺を手渡した。山岡町長は「矢掛を全国に宣伝してほしい」と依頼。花柳さんは「矢掛は幼少期から踊りの稽古で通っていた。楽しい思い出ばかり。恩返しとして力いっぱい頑張りたい」と応えた。

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