流行第7波「ピーク越えた」 岡山県議会開会 知事が認識表明

9月定例県議会で提案理由を説明する伊原木知事

 9月定例岡山県議会は5日開会。2022年度一般会計補正予算案など14議案を一括上程した。伊原木隆太知事は提案理由説明で県内での新型コロナウイルス流行「第7波」について「ピークを越えた」との認識を表明。ただ、病床使用率は依然として高い水準にあるとして、医療提供体制の崩壊を防ぐための対策に全力を挙げる考えを示した。

 県内では直近1週間(8月25~31日)の新規感染者数が前週より2割減少。9月に入っても連日、前週の同じ曜日を下回っている。伊原木知事はこうした状況に「県民の理解と協力で第7波のピークは越えることができた」と指摘。一方で「医療は逼迫(ひっぱく)した状況が続いている」と強調し、今月末までを期間とする「BA・5対策強化宣言」に基づき、引き続きワクチン接種の推進といった感染防止策に力を注ぐとした。

 コロナ禍で大きなダメージを受ける地域観光の振興に向けては「後楽園のさらなる魅力向上に努める」と説明。今秋には後楽園が舞台の「秋の幻想庭園」と、大改修を経て11月3日に再オープンする岡山城での「烏城灯源郷」の2年ぶりの同時開催を予定していると明らかにした。

 伊原木知事はまた、25年国民スポーツ大会冬季大会(現冬季国体)のスケート(フィギュア、ショートトラック)とアイスホッケー競技の県内開催について「会場となる岡山、倉敷市や関係団体と緊密に連携し、10月に準備委員会を設立するなど着実に準備を進める」と述べた。

 9月定例会の会期は29日までの25日間。6、7日は休会し、8日に代表質問を行う。

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