赤鮮やか 風情ある町並み彩る 高梁・吹屋地区でアート展始まる

旧吹屋小の講堂を彩るインスタレーション

 国重要伝統的建造物群保存地区の吹屋ふるさと村(高梁市成羽町吹屋)一帯で10日、赤色顔料・ベンガラの生産で栄えた歴史にちなんだ初のアートイベント「赤で彩るアート展」(同市観光協会主催)が始まった。県内外のアーティストによる個性あふれる作品が趣ある建物を彩り、観光客らを魅了している。

 国重要文化財・旧片山家住宅、県重要文化財・旧吹屋小、長尾醤油(しょうゆ)酒店酒蔵―を舞台に、絵画や写真、彫刻などジャンルを超えた7人が84点を出展した。

 このうち同小では、洋画家・光延由香利さん=浅口市=がベンガラなどを使って描いた鮮やかなバラの絵を展示。赤色の布や紙風船を組み合わせた、写真家・古山コスミさん=福山市=のインスタレーション(空間芸術)も目を引いていた。

 東広島市から訪れた大学生女子(22)は「風情ある町並みをアートがさらに良い雰囲気にしている。また訪れたい」と話していた。

 同小では夜、高梁城南高の生徒らが作ったプロジェクションマッピングも披露された。

 会期は25日まで。プロジェクションマッピングは11、23、24日も行う。3会場共通券1200円。問い合わせは同協会吹屋支部(0866―29―2205)か旧吹屋小(0866―29―2811)。

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