国体オープンウオーター 水質悪化で中止 長崎県勢「信じられない思い」

 第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」は10日、栃木県内各地で会期前開催競技の体操、ビーチバレーの2競技が始まった。長崎県勢が出場予定だった水泳のオープンウオーター(OWS=男女各5キロ)は、会場となる塩田調整池特設競技場(栃木県市貝町)の水質悪化のために中止となった。
 OWSの中止は9日の監督会議で発表。実行委の説明によると、降水量の減少で8月上旬からアオコが発生していたという。長崎の久岡宗智監督(佐世保工高定時制教)は「残念としか言いようがない。競技会場にも足を運んだが、一面緑色で気泡も出ていた」とショックを隠さなかった。
 会議には各都道府県代表の選手らも同席。県勢は小串爽太(九共大)、優佳(九州文化学園高)の兄妹がそろってエントリーしていた。
 爽太は「夏休みの間にしっかり練習してきた分、ダメージは重い。池での開催で、こういう状況は予測できたはず。もう一つ予備の会場を準備するなど対応してほしかった」と悔しさをにじませた。優佳は「中止が言い渡された直後に、父から“栃木に着いたよ”という連絡が入った。中止ではなく最低でも延期にしてくれれば…。信じられない思いだが、来年も出場を目標に頑張る」と前を向いた。
 11日は栃木県内各地で体操、ビーチバレーの2競技を実施する。


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