日本ソムリエ協会(田崎真也会長、約1万7千人)は13日、長崎市内のホテルで開いた特別例会で、文明堂総本店の中川安英社長(59)に名誉ソムリエを意味する「ソムリエ・ドヌール」の称号を贈った。ランチセミナーもあり、参加した136人は県産食材と酒のペアリングを楽しんだ。
西九州新幹線の開業記念として本県で初めて特別例会を開催。インターネットで生配信され、約300人が視聴した。
ホテルチャペルであった就任式で、中川さんはメダルを授与され、298人目の名誉ソムリエに就任。30代後半から本格的にワインを味わうようになったという中川さんは「長崎の食べ物とお酒を一緒に発信し、ワイン文化発展のため尽力したい」と喜びを語った。
セミナーでは、アジや豚肉、カステラを使った4品(前菜2種、メイン、デザート)に合うワインや日本酒、焼酎計11種類を紹介した。田崎会長は、塩味、甘味、酸味、苦味、うま味のうち「料理に足りない要素を加えることで、五つの味が完成し、味わいが豊かになる」と解説。参加者は耳を傾けながら、食と酒の組み合わせを舌で確かめた。
ワインエキスパートなどの資格を持つ市内の岩本宏明さん(52)は「魚料理は特に組み合わせが難しく、素晴らしく考えられていると感じた」と話した。