全国高校サッカー選手権県予選前企画(6) 中津東 連覇を狙い、一戦必勝で挑む

3年生にとって最後の大会となる「第101回全国高校サッカー選手権(全国選手権)」の県予選トーナメントが、来月8日に開幕する。今年の県内の高校サッカーシーンの総決算となる大一番は見逃せない。ここではシード4校とともに、前大会覇者や注目校を紹介する。

中津東のサッカースタイル

守備重視 ○○●○○ 攻撃重視

サイド攻撃 ○●○○○ 中央突破

リトリート ○○○●○ プレッシング

カウンター ○○●○○ ポゼッション

※リトリート・・・相手にボールを奪われたらすぐに自陣に戻り、守備ブロックを形成して守る戦術

前大会覇者の中津東はノーシードから連覇を目指す。全国選手権の初戦敗退後に新チームがスタートし、県高校新人大会、県高校総体では思うような結果を残せなかった。首藤啓文監督は、「けがやコロナ禍で選手がそろわず、上積みができなかった」と敗因を挙げたが、今大会に向けて「(全国選手権の会場となった)国立競技場でプレーした貴重な経験がある。連覇を目指せるのは我々だけ。言い訳をせず、やり切ることが大事」と話す。

今年のチームは飛び抜けた選手はいないが、「一人一人が責任感を持って、走り抜くことができる」とキャプテンの岡本陸(3年)。全員サッカーをテーマに掲げ、チーム一丸となって勝利を目指す。攻守のバランスが良く、パスをつなぎ、ボランチの南周哉(同)を経由してサイドで打開できる川口航平(同)や高松大翔(同)がチャンスをつくる。

試合を組み立てる南周哉

夏場はこれまでの大会で浮き彫りになった課題に取り組んだ。ボールの失い方が悪く、クロスカウンターからの失点が多かった守備を改善し、攻撃ではセットプレーの精度を高めることに重点を置いた。岡本は「チームとしての方向性が明確になり、まとまりができた」と成長を感じている。今年度から1部に昇格した「高円宮杯JFA U-18リーグ(OFAリーグ)」では大差で負けることもあったが、最近は僅差の勝負が多く、勝ち点も積み上げている。

連覇に向けてプレッシャーはあるが、岡本は「気持ちを前面に出し、上がれるところまで行く。強いチームが集まった組み合わせだが、一戦一戦に集中したい」と話し、南は「もう一度、全国の舞台に立ちたい。試合の立ち上がりから集中する必要がある」と気を引き締めた。

攻守のバランスが良くなった中津東

(七蔵司)

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