長崎県「全国旅行支援」10月11日開始 感染レベル「2-Ⅰ」に引き下げ

 大石賢吾知事は28日の臨時会見で、長崎県内の新型コロナウイルスの感染状況を5段階で示すレベルについて、県全体の病床使用率が下がっているとして、29日から「2-Ⅰ(警戒警報)」に引き下げると発表した。下から2番目の2-Ⅰは7月20日以来71日ぶり。また全国旅行支援キャンペーン「ながさきで心呼吸の旅」を来月11日から12月下旬まで実施する。
 28日までのレベルは「2-Ⅱ(特別警戒警報)」。新規感染者数は、過去最多となった8月19日公表の4610人をピークに減少傾向で、直近1週間は200~600人台で推移している。レベルの判断指標である病床使用率は、今月27日公表時点で21.1%まで下がった。8月下旬は最大63.8%まで上昇したが、今月20日以降は2-Ⅱの水準(35%)を下回っている。
 引き下げに伴い、高齢者らに呼びかけていた感染リスクの高い人混みなどへの外出自粛要請も終了する。ただ県によると、入院者の93.8%、死亡者の98%が60歳以上の高齢者。大石知事は「重症化リスクの高い高齢者らに重点を置いた対策が引き続き必要」と強調し、医療提供体制強化などを継続するとした。オミクロン株対応ワクチンの接種促進のため、11月を目途に県の集団接種センターを再設置する考えも示した。
 全国旅行支援の内容は26日に国が発表し、実際に実施するかは都道府県が判断する。全国の人が対象で、1人1泊当たり旅行代金の40%を割り引く。交通費を含むパック旅行は8千円、宿泊は5千円、日帰りのバスツアーなどは5千円が上限で、買い物などに使えるクーポン(平日3千円、休日千円)も配布する。今月末までが期間だった県内旅行割引キャンペーン「第2弾ふるさとで“心呼吸”の旅」は来月10日まで延長する。


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