とちぎ国体開幕「栃の葉」以来42年ぶり 11日間の熱戦始まる【動画】

開会式で選手宣誓するスポーツクライミングの楢崎智亜(中央左)とホッケーの狐塚美樹(同右)。左は本県旗手のウエイトリフティングの塚田=1日午後3時10分、カンセキスタジアムとちぎ

 第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」の総合開会式が1日、宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで行われ、国内最大のスポーツの祭典が幕を開けた。国体は新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。本県では栃の葉国体以来、42年ぶりとなる。全国から約1700人の選手団が力強く行進し、県民が踊りや歌などの華麗な演技で出迎えた。11日間にわたり、35の正式競技で熱戦が繰り広げられる。

 感染対策として、会場の収容定員の半数程度となる規模で開催。秋晴れの下、開催を待ちわびた約7300人の県民らが詰めかけ、選手団、式典演技の出演者、ボランティアを合わせ約1万8千人が参加した。

 天皇、皇后両陛下が臨席された式典では、各都道府県の選手団がマスク姿で入場行進。最後に「ようこそ栃木へ」と書かれた横断幕を手に本県選手団が登場すると、ひときわ大きな拍手が湧き上がった。

 選手団が整列を終えると、福田富一(ふくだとみかず)知事が「一期一会、この瞬間にしかない出会いを大切にし、素晴らしい大会になることを祈念する」と高らかに開会宣言。

 伊藤雅俊(いとうまさとし)大会会長は「スポーツの素晴らしさを実感し、実り多い大会となるよう切望する」とあいさつした。

 続いて、国体のシンボルとなる炬火(きょか)の入場。栃の葉国体に出場した2人の選手から、元マラソン選手や元プロ野球選手の本県ゆかりの著名アスリート3人につながれた。

 最後はバドミントン遠藤美羽(えんどうみはね)と馬術広田(ひろた)大和(やまと)の未来を担う高校生アスリート2人が炬火台に火をともした。

 選手代表宣誓はスポーツクライミングの楢崎智亜(ならさきともあ)とホッケーの狐塚美樹(こづかみき)が務め、「最後まで精いっぱい競技する」と力強く誓った。

 式典演技では、子どもから大人まで約1400人が出演。華やかな衣装を身に着け、自然や歴史、産業、観光といった本県の魅力を、踊りや歌で表現した。

 大会は35の正式競技が県内21市町と千葉市(セーリング)で実施され、天皇杯・皇后杯獲得に向け都道府県別に得点を競う。競技初日はボート、卓球、相撲が行われた。

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