「崩れればここも流れる」住民の不安募る 静岡・函南町山中に複数の“違法盛り土”  町や県は刑事告発など検討

静岡県函南町の山の中に違法な盛り土が複数あることがわかりました。

函南町によりますと、違法な盛り土は、静岡県東部の業者が2019年10月の台風で崩れた場所の復旧との名目で2021年春から始めました。丹那地区に複数あり、広さはそれぞれ1500平方メートル前後で町の条例に違反しています。

<盛り土の近くの住民>

「(盛り土の真下の家は)ほかに家を借りて引っ越して、通ってますよ。それは心配です。そこが崩れればここも流れると思います」

函南町は2021年7月、措置命令を出し、今後も改善されない場合、条例に基づいて業者名を公表し刑事告発も検討するとしています。

一方、県は、函南町丹那地区の盛り土のうち、同じ業者が施工した3か所と2022年3月に警察によって摘発された沼津市宮本の盛り土について、安全性を把握する調査を早急に行う必要があるとして9月の補正予算案に8000万円を計上しました。

10月6日から委員会での審査が始まり、本会議で可決されれば速やかに調査に入るとしています。撤去が見込めない場合は、行政代執行に踏み切る考えです。

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