鬼怒の船頭鍋で「力をつけて」 国体競技会場で提供 宇都宮

大鍋で作った「鬼怒の船頭鍋」

 【宇都宮】いちご一会とちぎ国体のバレーボールと軟式野球の会場となった清原工業団地の清原中央公園で、郷土料理や地元の特産物などを販売する地域団体が7日、五つの売店を立ち上げて選手らをもてなした。

 このうち郷土料理「鬼怒の船頭鍋保存会」の8人は、直径約120センチもある大鍋で約300食の鍋料理を仕込み、1杯200円で販売した。地元の野菜をたっぷり使い、肉の代わりにサケを使ったみそ仕立てが特長。腹持ちが良いようにと、ほうとうも入っている。

 江戸時代の清原地区は、鬼怒川水運の重要な拠点だった。「船頭たちが食べたであろう」と想像を巡らせて作ったのが「鬼怒の船頭鍋」。秋になると市内各地のイベントに引っ張りだこという。

 この日は冷たい雨が降りしきり、湯気が立ち上る大鍋は多くの人を呼び寄せた。会長の伴実(ばんみのる)さん(75)は「温かい鍋を食べて、選手たちには力をつけてもらいたい」と話していた。

 同会場の地域団体売店は、10日まで。売店数は日によって異なる。

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