世界61カ国の人形 地域色豊か 倉敷・諸国郷土玩具館で企画展

会場に飾られた地域色豊かな人形

 国内外の伝統的な工芸品をコレクションする「諸国郷土玩具館」(倉敷市福田町福田)で、各国の人形を紹介した企画展が開かれている。それぞれに異なる服装やしぐさからは、そこで暮らす人々の営みやその地の風土が伝わり“世界旅行気分”が味わえる。

 アジアや欧米、南米をはじめ61カ国の263体が並ぶ。森岡敏正館長(70)が現地で手に入れたり、コレクターから譲り受けたりしたものという。

 フランス・プロバンス地方のサントン人形は、昔ながらの服装で水くみなどを行う姿を表現。スペインのフラメンコダンサー、赤い制服でもこもこした黒の帽子をかぶった英国の近衛兵もいる。

 南米の人形には現地の家畜ラマの毛が使われるなど、材質にも地域色がにじむ。森岡館長は「新型コロナウイルス禍で旅行ができないという人も、人形を通じていろいろな国に思いをはせてもらえたら」と話している。

 31日まで。午前10時~午後4時。不定休。高校生以上300円、小中学生150円。問い合わせは同館(086―455―7873)。

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