高校生 地域課題解決への挑戦発表 津山でみま咲く未来フォーラム

地域課題について考え、地元と連携して取り組んだ成果を披露する高校生たち

 津山市で23日開かれた「みま咲く未来フォーラム2022in津山」では、地元高校生の7グループが地域課題について考え、地元と連携して問題解決に挑む多彩な活動について発表した。

 津山、津山東、津山工、津山商高の4校は連携講座・地方創生学でまちづくりの在り方を学んだ。通過型観光や若者流出といった課題に「夜に行きたくなる企画で滞在時間を延ばす」「自然体験学習で地域への愛着を育てる」などと提言した。

 津山東高は、人口減対策として地元で起業する若者を増やすため、小学5、6年が理想の会社を紹介するスライド作りの授業を考案。「起業家に必要な精神と、情報活用の実践力を身に付けられる」とメリットを訴えた。

 県郷土伝統的工芸品「津山ねり天神」の調査結果を報告したのは津山商高。後継者不在で製作が途絶えている現状を指摘し「認知度を上げるため小学生向け絵付け教室を開き、貴重な歴史を次世代につなげたい」と話した。

 美作高は福祉医療コースの生徒が「福祉は感動、感謝、貢献が得られる仕事」と魅力を強調。福祉人材の確保につなげる動画制作や、高齢者に同行しての移送や買い物支援といった課題解決のための活動計画を示した。

 香りを蒜山の文化として根付かせるプロジェクトに取り組む勝山高蒜山校地はお香作りや販促活動をアピール。「地域活動は卒業までの3年間と限られるが、学年の枠を超えて継承している」と継続の大切さを伝えた。

 地元店のパンを学校で売り、知名度向上を図っている林野高。7月の初回結果を踏まえ、実施中の2回目は週1回1カ月間に増やし、店舗運営も工夫。「地元パン店のおいしさを発信できるよう改善を続ける」と話した。

 勝間田高は食料自給率や農業就業人口が減少し、耕作放棄地が増えている全国課題に地元親子と農業体験交流を通じて向き合っている現状を披露。「イメージアップで農業振興につなげるモデルにしたい」と意気込んだ。

 発表者は次の皆さん。(敬称略)

 四校連携講座 竹本樹生、苅田菜々実(津山2年)馬場千裕(津山東2年)藤江南乃花(津山工2年)藤原麗愛(津山商2年)▽津山東 福田裕也、藤井颯大、森江翔太(2年)▽津山商 小西優菜、高畑葵生、水島葵、藪木聖菜、森安絢音(2年)▽美作 下平さくら、布野樺紅弥、氏平マユミ(3年)▽勝山・蒜山校地 石原璃奈、大野杏華(1年)▽林野 瀬畑里穂、酒井麻里(3年)▽勝間田 池田太樹、小椋柚希(2年)井堀志穂(1年)

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