感動をありがとう、とちぎ障スポ閉幕 河口恭吾さん、川崎鷹也さんも登場【動画】

思い思いに閉会式を楽しむ全国の選手たち=宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎ

 3日間の熱戦を終えたパラアスリートたちが、各都道府県・政令指定都市のユニホームに身を包み、カンセキスタジアムとちぎに集った。

 全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」(障スポ)の閉会式。「みなさん、たくさんの感動をありがとう」。午後3時半、大会会長の福田富一(ふくだとみかず)知事が手話を交えて閉会のあいさつを述べると、会場は万雷の拍手に包まれた。

 フィールド上に整然と並んだ選手たちも、互いに拍手して健闘をたたえ合った。高円宮妃久子さまがお言葉を述べ、その選手たちをねぎらった。

 栃木から鹿児島へ。大会旗は福田知事から来年の開催地・鹿児島県の塩田康一(しおたこういち)知事へと引き継がれた。両知事は大会旗を掲げ、会場を見渡した。「燃ゆる感動かごしま大会」の成功を願い、会場は再び拍手に包まれた。

 式典の終盤、アナウンスに促され、会場の視線は炬火(きょか)台に。五輪の聖火に当たる炬火は、とちぎ国体・とちぎ大会を通じて選手の活躍や交流を見守り続けた。イチゴ形の炬火台の上で徐々に小さくなり、ゆっくりと消えた。

 式典後のファイナルステージでは、本県出身のシンガー・ソングライター河口恭吾(かわぐちきょうご)さん(48)と川崎鷹也(かわさきたかや)さん(27)が歌声を披露。選手たちはリラックスした様子で耳を傾けた。

 夕刻、日が傾き夜間照明がともる中、選手団の退場が始まった。車椅子に乗る人、白杖(はくじょう)を使う人、介助者に支えられる人。それぞれのペースで歩みを進め、マスク越しでも分かる笑顔で客席に手を振った。

 それに応えるように、客席では地元宇都宮市の中学生らがイチゴカラーの赤いハンドタオルを揺らした。県民から不要衣類を募り、再生した「環境配慮」の大会のシンボルの一つだ。

 やはり再生素材で作った赤いユニホーム姿の本県選手団は、退場ゲートの近くで各都道府県・政令市の選手を見送った。最後の1人が退場するまで、拍手は鳴りやまなかった。

■響く歌声、会場を魅了

 閉会式のファイナルステージには佐野市出身のシンガー・ソングライター河口恭吾(かわぐちきょうご)さん(48)と那須塩原市出身のシンガー・ソングライター川崎鷹也(かわさきたかや)さん(27)が出演した。

 河口さんの「桜」や川崎さんの「魔法の絨毯(じゅうたん)」、2人のコラボ曲などが披露され、選手たちは手旗を振ったり、体を揺らしたりして楽しんだ。

ファイナルステージで歌唱を披露する河口恭吾さん(左)と川崎鷹也さん=午後4時35分

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