島原道路に児童が巨大絵 来年度開通予定の諫早・森山区間 自然や新幹線描く

工事中の島原道路に絵を描く子どもたち=諫早市

 高規格道路「島原道路」のうち、長崎県諫早市森山町に2023年度開通予定の森山東インターチェンジ(IC)-森山西IC間で4日、地元の小学生が、古里の自然や西九州新幹線などをデザインに取り入れた巨大な絵を路面に描いた。
 道路工事現場を体感し、みんなで絵を描くことで思い出をつくってもらおうと、国土交通省長崎河川国道事務所が企画。市立森山西小(志田哲也校長)の1、2年生、市立森山東小(黒田剛校長)の5、6年生の計約80人が参加した。
 児童がアイデアを出し合うなどして作成した下絵を、施工途中の「釜の鼻橋」のコンクリート面に拡大複写。はけやローラーで色を塗り、森山西で1作品(4メートル×8.7メートル)、森山東が学年ごとに1作品(各4メートル×5.6メートル)の計3作品を完成させた。

完成した三つの絵=諫早市(小型無人機ドローンで撮影、国土交通省長崎河川国道事務所提供)

 森山東6年の作品は、両手でかたどったハートの中に学校から見える雲仙岳をデザイン。思い出が詰まった校舎や唐比のハスなどを周りに描いた。
 路面は今後、アスファルトで舗装され、絵は見ることはできなくなる。同校6年の猿渡楓華さん(12)は「思い出に残る。自然が豊かな森山が好き。この風景や古里を大事にしたい」と話した。
 国と県が整備を進める島原道路は、諫早市中心部(長崎自動車道諫早ICに接続)と南島原市深江町を結ぶ約50キロ。全線開通で所要時間は約90分から約40分に短縮される。


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