長崎市長選 原氏、出馬を正式表明「民間の発想注ぐ」

 長崎市の会社経営で市PTA連合会顧問の原拓也氏(54)は8日、市役所で会見し、任期満了に伴う来春の同市長選に無所属で立候補することを正式に表明した。4期目の現職、田上富久氏(65)は自身の進退について年内に公表したいとしており、出馬表明は原氏が初めて。
 原氏は出馬理由で、市職員出身の田上氏に対し「国や県が方針を示さないと動かない。行政マンと民間の視点の差異を感じる」と指摘。「今長崎に必要なのは安定ではなく、決断し、市民が一丸となって進むビジョンを示せるリーダーシップ。民間の自由な発想を注いでいく。私たちが変える力を持つ」と強調した。
 西九州新幹線開業など「100年に1度のまちづくり」が進む同市だが、田上氏肝いりのMICE施設について「行政が施設を使って稼働率を上げるという本末転倒な姿も見受けられる」と苦言。人口減少局面で「次世代が活躍できる土壌をつくることが急務」とし、新たな基幹産業の創出に取り組む考えを示した。
 「草の根で活動する」としており、政党などへの推薦申請は白紙。具体的な公約は改めて示すとした。


© 株式会社長崎新聞社