メッツはデグロムとの大型契約に慎重な姿勢 ブレーブスなど参戦か

今オフ、ニューヨークの2球団からスーパースターがフリーエージェント(FA)となった。ヤンキースのアーロン・ジャッジとメッツのジェイコブ・デグロムだ。「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者によると、ヤンキースがジャッジとの再契約に自信を見せる一方、メッツがデグロムとの再契約に成功する可能性はそれほど高くないという。「SNY」のアンディ・マルティノ記者は、メッツとデグロムの交渉が進んでいないこと、メッツがデグロムとの大型契約に慎重な姿勢を見せていることを伝えている。

大富豪のスティーブ・コーエンがオーナーを務めるメッツは、オフシーズン突入早々に守護神エドウィン・ディアスと5年1億200万ドルの大型契約で合意。これはリリーフ投手としては史上最高額の契約である。昨オフにはマックス・シャーザーと史上最高の年平均4333万ドルで契約するなど、メジャー屈指の金満球団に変貌したメッツだが、だからといって補強資金が無限にあるわけではない。ヘイマン記者は球団関係者の話として、年俸総額には上限が設けられていることを伝えている(3億ドル付近だとみられる)。

デグロムはシャーザーを超える史上最高の年平均額を目指しているとみられるが、ヘイマンはデグロムがそのような契約を得る場合、「その契約を結ぶのはメッツではないだろう」と伝えている。メッツはデグロムと4年以上の大型契約を結ぶことに前向きでないことが報じられている。また、マルティノ記者によると、デグロムは自宅のあるフロリダに近いチームを優先する可能性があるようだ。

デグロム争奪戦において、メッツの最大のライバルになるとみられているのが同地区ライバルのブレーブスと絶対的エースを欲するレンジャーズの2チームだ。ヘイマン記者によると、特にレンジャーズは今季後半戦にスカウトを派遣するほど、デグロムを熱心に調査しているという。一方、同地区ライバルのブレーブスにデグロムを奪われた場合、メッツが受けるダメージの大きさは計り知れない。

圧倒的な実力を誇りながらも近年は故障に悩まされ続けている「ガラスのエース」であるデグロム。来季はどのチームのユニフォームを着てマウンドに立つことになるだろうか。

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