海外FA権行使の千賀滉大 エンゼルスなど少なくとも5球団が興味

メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシ記者によると、日本プロ野球の福岡ソフトバンクホークスから海外フリーエージェント(FA)権を行使した千賀滉大に対し、エンゼルス、ドジャース、レンジャーズ、マリナーズ、ブルージェイズの5球団が興味を示しているようだ。ほかにもカブス、パドレス、ジャイアンツなどが千賀に関心を寄せていることが一部メディアで報じられており、複数のコンテンダーを含む多くのチームによる熾烈な争奪戦となることが予想されている。

モロシ記者は千賀が人気を集めている理由として、次の2つを挙げている。1つ目はクオリファイング・オファーの対象者ではないこと。FA市場に出ている有力投手のうち、ジェイコブ・デグロム、カルロス・ロドン、クリス・バシット、タイラー・アンダーソン、ネイサン・イオバルディは元所属球団からクオリファイング・オファーの提示を受けており、他球団が獲得した場合、来年のドラフトの上位指名権を失うことになってしまう。千賀を獲得すれば、ドラフト指名権の喪失を回避できるというわけだ。

2つ目は「先発2番手クラス」の潜在能力を持つ一方で、トップクラスのFA選手よりも安価で獲得できる可能性が高いこと。たとえば、デグロムやジャスティン・バーランダーは年平均4000万ドル級の高額契約になることが予想されているが、千賀は移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」で5年7500万ドル(年平均1500万ドル)と予想されている。メジャー経験のない千賀を獲得することに伴うリスクもあるが、年平均1500万ドルなら多くのチームが手が届く値段である。

100マイルを超えるファストボールと鋭いスプリッターを併せ持つ千賀は、過去の日本人投手の成功例に照らし合わせてみると、メジャーで通用する可能性が高い投手と言える。エース級のポテンシャルを秘め、比較的安価で獲得できる選手として、多くのチームから注目を集めているようだ。

© MLB Advanced Media, LP.