北朝鮮がICBM発射 長崎の被爆者「絶対に許されない」

 北朝鮮が18日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)級のミサイルを発射したことについて、長崎の被爆者は「絶対に許されない」と批判。専門家は軍事的な緊張の高まりを危惧し、日米韓各国政府に冷静な対応を求めた。
 長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(82)は「緊張を高めることは絶対にやめてほしい」と北朝鮮を非難。ロシアの軍事侵攻に伴いウクライナの隣国ポーランドにロシア製ミサイルが着弾したことを踏まえ、「誤って日本本土に着弾することもあり得るのでは」と懸念した。
 長崎大核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎副センター長も偶発的な衝突を危惧。今月に入り、米中日韓の各国間で首脳会談が開かれたことを歓迎しつつ、北朝鮮のミサイル発射は米国が日韓への拡大抑止強化を表明したことなどへの反発との見方を示した。その上で「日米韓が軍事演習の一時停止など緊張緩和のシグナルを北朝鮮に送り続けるしかない」と語った。


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