【足利】儒学の祖・孔子と、その弟子たちに供え物をささげて祭る市指定民俗文化財の儀式「釋奠(せきてん)」が23日、昌平町の史跡足利学校大成殿で行われた。
同学校の釋奠は、室町時代には行われていたとされる。1907年に書かれた祭典序次に基づき実施するようになってからは、今回で115回目を数える。
儀式で祭官を務めたのは、市民でつくる史跡足利学校釋奠保存委員会の吉田哲也(よしだてつや)会長ら15人。早川尚秀(はやかわなおひで)市長ら6人の立会人を前に、米、魚、肉、野菜などを祭壇に供えた。
昨年も見学したという群馬県桐生清桜高1年小林大河(こばやしたいが)さん(16)は「これほど厳かで緊張感があり、神聖な儀式はどこでも見られるものではない。来年もまた見たい」と話した。