串カツ田中にキユーピーも−−まだ間に合う、11月の株主優待銘柄5選

先日、親子で「串カツ田中」に行ってきました。子どもはたこ焼きやアイスが無料だったり、ジャンケンで勝つとジュースがもらえたりと、子ども連れにありがたいサービスがたくさんあり、お子さんが多く見られるのも納得でした。居酒屋の形態なのに禁煙というのも子ども連れには安心なポイントだと思います。

串カツ田中を運営する串カツ田中ホールディングスは、同社の串カツを日本を代表する食文化にすることを長期目標に掲げており、子どもも重要顧客と捉えているため、家族で来店しやすい環境への取り組みをしているとのことです。

食事をしながら「2歳の息子のために投資を始めたいけど、何から始めればわからない」とのお悩みを伺いました。コア投資としてつみたてNISAなどを活用して積み立て投資をしていくのも投資を始める選択肢の第一歩として有力だと考えますが、自分が知っている、応援したい企業を自分なりに調べて、まず投資してみると言うのも選択肢としてありなのではないでしょうか。

また株主優待を狙って投資をするのも、売買益だけでなく優待や配当の利回りで家計の助けとなるかもしれません。前述の串カツ田中ホールディングスは11月が権利確定月の優待銘柄でもあります。

今回は家族で楽しめそうな株主優待銘柄で、11月が権利確定月の銘柄を紹介します。


串カツ田中ホールディングス(3547)

串カツ田中ホールディングスは、串揚げ居酒屋「串カツ田中」を展開している企業です。「焼肉くるとん」を3年で50店舗の出店を目標に展開して行く予定であるほか、アメリカのポートランドにカフェ業態「TANAKA」をオープンするなど、中核事業である串カツ田中を中心に新規事業にも取り組んでいます。

【株主優待内容】
100株以上保有で、2,000円相当(1,000円券2枚)のお食事ご優待券
300株以上保有で、4,000円相当(1,000円券4枚)のお食事ご優待券
600株以上保有で、6,000円相当(1,000円券6枚)のお食事ご優待券
900株以上保有で、8,000円相当(1,000円券8枚)のお食事ご優待券

2022年11月期の期末の配当は、前期と同額の1株当たり10円の配当を実施する予定です。

参照:串カツ田中ホールディングス「株式情報」

サーラコーポレーション(2734)

愛知県、静岡県を地盤とし、都市ガス、LPガスを中心としたエネルギー供給事業や設備工事・土木・建築工事、戸建住宅の請負・販売や高品質な建築資材・住宅設備の販売など多岐にわたる事業内容を持つ企業です。自社グループ施設やカタログ商品に使える株主優待券が進呈されます。

【株主優待内容】
500株以上保有で、1,000円分の株主優待券
5,000株以上保有で、5,000円分の株主優待券
10,000株以上保有で、10,000円分の株主優待券

施設を使えなくても、カタログにはお菓子や調味料、生活雑貨など、かなり使いやすい、選びやすい製品が多い印象です。なお、500株以上を保有する必要がある点はでご注意ください。

参照:サーラコーポレーション「株主優待」

アヲハタ(2830)

日本で最初の低糖度ジャムである、甘さの少ない「アヲハタ 55」シリーズや、「アヲハタまるごと果実」などメジャーな製品を持つ、家庭用ジャムで業界トップシェアの企業です。真空濃縮製法やHTST製法などの技術力や、商品の開発力に強みがあります。

【株主優待内容】
100株以上保有で、1,000円相当の同社商品詰合せ
1,000株以上保有で、3,000円相当の同社商品詰合せ

日常的に使うもので常温保存ができ、比較的賞味期限も長い商品が多いので、ストックしておけます。

参照:アヲハタ「株主優待制度」

ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769)

「遊べる本屋」をキーワードとした、本、雑貨、CD・DVDなどを扱う「ヴィレッジヴァンガード」の店舗を運営するほか、こだわりのハンバーガーを提供する「ヴィレッジヴァンガードダイナー」なども展開する企業。グループ店舗で使える優待買物割引券が株主優待としてもらえます。

【株主優待内容】
100株以上を1年未満保有で、お買物券(1,000円券)10枚
100株以上を2年未満継続保有で、お買物券(1,000円券)11枚
100株以上を2年以上継続保有で、お買物券(1,000円券)12枚

優待買い物割引券はお買い上げ税込2,000円毎に1枚(1,000円券)の利用な可能で、1回のお買い物で何枚でも利用できます。長期保有するとお買い物券の金額が上がるのも嬉しい優待です。

参照:ヴィレッジヴァンガードコーポレーション「株式について」

キユーピー(2809)

「キユーピー マヨネーズ」 でお馴染みの企業。1919年の創業で、創始者の中島董一郎氏は海外実業練習生として欧米に渡った際にマヨネーズのおいしさと栄養価の高さに魅了されて帰国し、マヨネーズの発売に至ったとのこと。マヨネーズやドレッシングで国内トップシェアを誇ります。前述のアヲハタは、キユーピーの子会社となっています。

株主優待ではマヨネーズやドレッシング、パスタソース、ジャムなどの自社商品がもらえます。

【株主優待内容】
100株以上を半年以上継続保有で、1,000円相当の同社グループ商品
100株以上を3年以上継続保有で、1,500円相当の同社グループ商品
500株以上を半年以上継続保有で、3,000円相当の同社グループ商品
500株以上を3年以上継続保有で、5,000円相当の同社グループ商品

11月30日現在の同社株主名簿に記載されており、1単元(100株)以上を半年以上継続保有の株主という条件がありますので、5月31日と11月30日の株主名簿に連続2回以上、同一株主番号で記載されている必要があります。保有株数と保有の長さでもらえる優待が変わるので、検討される場合はしっかり確認ください。

参照:キユーピー「株主優待品」

11月優待銘柄の権利確定日と注意点

最後に2022年11月の権利確定日をお伝えします。

権利付最終日:2022年11月28日
権利落ち日:2022年11月29日
権利確定日:2022年11月30日

以前の連載で解説しましたが、権利付最終日は株主優待の権利が発生する最終売買日のことです。権利付最終日までに株を購入し、その翌日である権利落ち日まで保有していると優待が受け取れます。権利確定日というのは、株主優待の権利をもらえることが確定する日のことです。

ただし、株主優待を狙って買いが増えることにより、権利付最終日にかけて株価が上昇することがあることは覚えておいてください。「株主優待が欲しい」というだけではなく、現在の株価水準と株主優待の魅力とを検討した上で、投資判断をしてください。

なお今回の銘柄はあくまで一例で、個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資するか、また投資のタイミングなど、投資の判断はご自身でお願いいたします。

11月21日週「相場の値動き」おさらい

11月開催分のFOMC議事要旨では利上げ減速が適切だと支持が多いことが明らかとなり、11月FOMCでは4会合連続で0.75%の利上げを決定したわけですが、12月FOMCで利上げ幅が0.5%に縮小するのは既に市場が折り込んでいたもののより確度が高くなったようです。CMEの FedWatchというツールを使うと、債券市場がどのくらいの利上げ幅を折り込んでるのか確認ができます。

米長期金利も下落しています。

TradingViewより

ターミナルレートが5%前後になる見通しのなかで、米10年債利回りが4%を下回って推移している状況では株は堅調な値動きといえそうです。

11月25日(金)の日経平均株価の終値は前日比100円06銭安の2万8,283円03銭と4営業日ぶりに反落。先週末11月11日(金)の日経平均株価は2万7,899円77銭でしたので、週間では383円26銭の上昇となりました。先週の下落分を取り返した形でしょうか。

ワールドカップでは日本がドイツに劇的な逆転勝利をおさめましたね。スポーツ中継で人が集まりやすい英国風パブHUBを運営しているハブ(3030)や、サッカー用品を手がけるミズノ(8022)は年初来高値を更新。中継しているサイバーエージェント(4751)など、関連銘柄の上昇も見られました。ワールドカップの時は、海外勢がサッカーに夢中で取引をしないので値段が動きにくい傾向にあるといわれています。

参考になれば幸いです。

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