日頃の感謝込め「花嫁行列」 僧侶夫婦の門出祝う 長崎・教宗寺

新郎新婦が笑顔で街を練った花嫁行列=長崎市、教宗寺

 長崎市矢上町で25日、町内にある教宗寺(小岱利証(しょうだいりしょう)住職)の長女で僧侶の海さん(33)と霍野廣大(つるのこうだい)さん(31)の結婚式に伴う花嫁行列があり、沿道で待ち受けた近隣住民が、初々しい2人の門出を祝福した。
 婿入りする廣大さんは福岡県上毛町にある覺圓寺の僧侶。昨年3月に出会った2人は「地域あってのお寺」という考えで意気投合し、結婚を決意。地域の人たち全員は式に招待できない分、「ちょっと恥ずかしいけれど、私たちが街に出てみなさんに感謝の気持ちを伝えたい」(海さん)と花嫁行列を企画した。
 コースは国道34号線沿いを含め、お寺までの約500メートル。雅楽の演奏に先導され、新郎新婦や親族ら計40人ほどが練り歩いた。行列を見に来た門徒の久米キヨ子さん(76)は「自分まで光をもらった感じがする。あの旦那さんなら大丈夫」と感激していた。
 想像以上の人出に、「普段から本当に多くの人にお世話になっているんだ」と涙が出たという海さん。廣大さんは「たくさんの人に集まってもらえるお寺を目指したい」と話した。


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