県美術館と図書館移転先、体育館跡が候補と表明 県議会

県立美術館、図書館の新築移転案を説明する福田知事(中央)=2日午前、県議会本会議場

 栃木県の福田富一知事は2日の県議会代表質問で、老朽化が進む県立美術館(宇都宮市桜4丁目)と県立図書館(同市塙田1丁目)について、昨年閉館した県体育館の跡地(同市中戸祭1丁目)を新築移転先の候補地として検討していることを正式に表明した。県庁南館にある県文書館(同市塙田1丁目)も集約させ、「文化振興の中核となる『文化と知』の創造拠点として整備したい」と述べた。

 今後は有識者らを交えた検討委員会を設置し、県民の意見も踏まえながら検討作業を進めるとしている。

 福田知事は美術館、図書館の収蔵能力や駐車場の不足、バリアフリー化やデジタル対応の必要性にも触れ「建て替えは待ったなし」と指摘。「一体的に整備することで高い相乗効果が発揮され、新たな価値が創出される」などと主張した。

 県体育館跡地が移転候補地として有力となっている理由については(1)県内各地からのアクセスが良好(2)敷地面積が約3万4千平方メートルと広大(3)早期の着工が可能で、県有財産の有効活用が図れる-などと説明した。県体育館の建物は来年度から解体工事に入るという。

 

県立美術館、図書館の新築移転案を説明する福田知事(手前)=2日午前、県議会本会議場

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