来年の干支(えと)「卯(う)」を描いた壁掛け作りが、栃木県大田原市黒羽向町の藍染め店「紺屋」で最盛期を迎えている。
同店での干支の壁掛け作りは、今年で50年目。8代目店主の小沼雄大(おぬまゆうた)さん(37)がデザイン、染め付け、天日干しまで一人で行う。
今回はウサギに波をあしらった。ウサギと波の組み合わせは、日光東照宮の五重塔の彫刻にも見られる伝統的な縁起物の図柄。小沼さんは「来年は繁栄と飛躍の年になってほしい」との願いを込めた。
那珂川沿いの作業場では5日、藍色に染まった約8メートルの生地7反が広げられ、川風に揺れていた。生地は乾いた後、縦約76センチ、横約48センチに切り分けられ、壁掛けとして仕立てられる。今シーズンは約200枚を作り、店頭とオンラインショップで販売する。